「もてなす」を
最大限に引き出すために
Concept

単なる箱ではない、旅館にとって一番大切な
「もてなす」気持ちを最大限に引き出す空間を作ります。

  1. 核となる
    コンセプト

    を作る

  2. 魅力のある
    アクセント

    を作る

  3. ゲストの感動
    を作る

  4. 効率のよい動線
    を作る

1核となるコンセプトを作る

その場所が持っている
ポテンシャルを
活かして再生する。

宿主がどういう宿を作りたいのかが、旅館の再生において一番重要です。これまで何を大切にして宿を営まれてきたのか、また、今後どのようにして、魅力的な宿を作り、ゲストをもてなしていきたいのか、溢れる思いを聞かせてください。その上で、空間作りのプロである私たちは、その場所が持っているポテンシャルを見つけ、活かして再生します。
宿主が真っ先に改修したいと思う所が宿の一部分であったとしても、私たちは、必ず最初に裏方を含めた全体を見せていただき、宿主の考える良さや、抱える問題点をお聞きし、一緒に宿全体のコンセプト作りから考えた上で、具体的に形にしていくお手伝いをします。
何年かかけて、改修によって生まれた余裕資金で、他の部分にも少しずつ手を入れ、人を惹き付けるオンリーワンのブランドを創り上げ、皆に長く愛される宿を一緒に作っていければと思っています。

Past Case
どこからでも
雄大な自然が感じられる部屋

渓流沿いに建つホテルの客室の再生では、間口が4.5mしか有りませんでしたが、「どこからでも雄大な自然が感じられる部屋」をコンセプトにデザインしました。風や水の音を感じられる半露天風呂を新たに設けながら、同時にゆったりと景色を楽しめるリビングも実現するために、リビングと半露天風呂をガラスで間仕切り、どちらからもワイドな景色を楽しめるようにしました。この部屋はホテルを代表する客室になっています。

2魅力のあるアクセントを作る

旅館全体の要所に
アクセントとなる
デザインを。

旅館の運営にとって集客と客単価の底上げは最も重要です。一目見て素敵、ぜひこの宿に泊まってみたいと思わせる宿にすることが、まずは大切なことです。美しく清潔感のあることはもちろんですが、旅館全体の要所にアクセントとなるデザインを組み込むことで、多くの宿の中からゲストの目にとまり、興味を持ってもらい、予約のきっかけをつかむ事が大切です。その上で、客単価を上げるためには、実際に泊まっていただいたゲストが、普段の生活にはない特別感を味わい、期待以上であったと満足感を持って帰っていただく空間作りや演出、そして宿のもてなしが欠かせないと考えています。
旅館が好きな私たちは、宿泊先で、部屋ばかりで過ごすのはもったいないと、必ず旅館内の探検に出かけます。あちこち歩き回って、ふと、眺めのよい場所に座り心地の良いソファが置いてあったり、綺麗な生け花が生けてあったり、本を読みながらゆっくりコーヒーを飲める場所があったりすると、ワクワク楽しくなり、この宿を選んで良かったと嬉しくなります。

Past Case
昔懐かしい里山の民家に泊まる

「昔懐かしい里山の民家に泊まる」をコンセプトに設計した旅館では、地域で作られる民芸品を見て楽しめる田舎の軒先をイメージしたベンチ、田舎の縁側で庭を眺めながらくつろげるようなスペース、地産の石、大谷石に囲まれたライブラリー、その土地が持つ魅力をより知ってもらえる場所を随所に作りました。私たちはたとえ小さくても、そんな風に+αのキラリと光るスペースを創出し、ご提案します。

3ゲストの感動を作る

訪れたゲストが
何度でも訪れたくなる宿。

驚きや非日常を体験できるだけでなく、訪れたゲストが日々の疲れを癒し、リフレッシュし、何度でも訪れたくなるような宿を目指したい、と私たちは考えています。雄大な景色を眺めながら温泉を楽しむことができるのも露天風呂の良さですが、肩まで浸かりゆったりと暖まった後、涼しい夜風に触れる心地よさ、これこそが露天風呂の醍醐味だと考え、私たちは露天風呂を計画する時、体を冷ます場所をいかに作るかを大切にしています。

Past Case
池に浮かぶ湯

青森で計画した露天風呂は、「池に浮かぶ湯」がコンセプトになっており、浴槽から上がり体を冷ます場所をあえて作らず、浴槽の中に深さ10cmの場所をもうけ、仰向けに寝転びながら温泉に浸かれる「寝湯」を作りました。寝転ぶと、体の背中側半分は暖かく、残り半分は涼しく、絶妙な温感でいつまでも浸かっていられます。冬の時期、体はポカポカ、大空から舞う雪を全身で受けながら温泉を楽しむのが、オススメの入り方です。

4効率のよい動線を作る

効率よくサービスを
提供しつつ、
ゲストに裏側が
見えない工夫。

ゲストが過ごす表のエリアを整えることを優先するあまり、裏方エリアの改善にまで手が回っていない宿は、日本中にたくさんあります。どんなにいい空間を作っても、スタッフが忙しく動き回ったり物が乱雑に置かれたりと、ゲストに見せたくない旅館の裏の顔が少しでも溢れ出してしまっては台無しです。特に食事処はサービスが最も表に出てくる場所なので、効率よくサービスを提供しつつ、ゲストに裏側が見えない工夫が必要です。

Past Case
効率とデザインを両立した下膳台車

津軽の旅館の食事処では、下膳時、食器を厨房まで下げると従業員の動線が長くなり、何とか効率よくしたい、という要望がありました。そこで、食事処の中に下膳台車を配置し、一旦そこに食器を集約し、まとめて下膳する方法を計画しました。単に下膳台車を置いても面白くありませんので、台車と行灯のオブジェを一体化させ、目立たせたくない台車を逆にデザインの中に取り込み、効率とデザインを両立させました。

Sample Plan
各所にこだわりをちりばめた
旅館再生のご提案例

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設計の流れFlow

  1. お問い合わせ

    どんなことでもお気軽に、電話またはメールにてお問い合わせ下さい。
    旅館の改修などについて検討されているという場合は、簡単に概要をお聞きした上で、訪問の日時を調整させて頂きます。

     人と場所が何より大切 だから 私たちは全国どこにでも無料で伺います

  2. ヒアリング・現地調査

    大切な宿に手を加えるに当たり、安心して任せられそうか?一緒に取り組んでいけるか?実際にお会いして、お互いを知ることがまずは大切です。どのような宿にしたいのかという想いや、困っていること、より良くしたいところ、改修にかけられる予算などをお聞かせ下さい。古くなった部屋をリニューアルしたい、特徴のない露天風呂を宿の目玉に変えたい、などなど何でも結構です。
    その上で、周辺環境や敷地条件、建物の状態などを調査いたします。宿主が気付づかれていないポテンシャルや問題点を発見することもありますので、現地を見ることも、私たちは大切に考えています。

  3. プロポーザル(ご提案)

    お伺いした内容と調査結果を踏まえ、再生の方向性をご提案いたします。具体的な内容は、コンセプトと改修イメージ案、計画概要(計画の範囲、プロジェクト費用の概算、スケジュールなど)です。例えば、部屋の改修の場合、家具配置を含む平面プラン、パース、イメージ写真などで、改修イメージをご提案いたします。
    しっかりとしたご提案書を作成するため、規模や内容により変わりますが、概ね¥100,000~を頂いております。

  4. 基本計画

    ご提案内容を気に入って頂けましたら、設計・監理契約をさせて頂きます。その後、打合せおよび調査を重ねて、前回提案させていただいている内容をブラッシュアップし、より精度を高めた基本計画を作成します。基本計画が、宿のブランディングにおいても、大変重要となるため、納得いただけるまで、何度も打合せをお願いしております。
    ※設計・監理費用は工事費の8~15%を基本設定とさせて頂いております。

  5. 基本設計 3ヶ月程度

    基本計画を元に、コンセプトを形にする図面を作成していきます。例えば、部屋の改修の場合、より詰めた平面プランはもちろんのこと、細部のデザイン、テクスチャや配色の計画、照明計画を行い、部屋のイメージをより具体的にしていきます。また、大まかな法規チェックはご提案の段階でも行いますが、より具体的なチェックおよび官公庁との折衝を行います。
    基本設計の最終段階で、一度見積りを取り、概算費用の算出と、予算に合わせた計画の調整を行います。この間、2~3週間に1度のペースで打合せを行います。規模や内容にもよりますが、基本設計の期間は3ヶ月程度です。

  6. 実施設計 5ヶ月程度

    基本設計をもとに、細かな仕様や寸法を記載した詳細な図面を作成していきます。
    実施設計の図面で、施工業者に最終的な見積りを出してもらいます。見積り内容を精査するとともに、予算をオーバーした場合には、減額案の検討を行い、計画内容の調整をした後、工事内容と金額を確定させます。宿主と施工業者との工事請負契約はこの段階で締結します。規模や内容にもよりますが、実施設計の期間は5ヶ月程度です。

  7. 申請

    新築や増築の場合はもちろん、改修においても、建築基準法に基づく建築確認申請などの手続きが必要となる場合があります。
    当事務所は一級建築士事務所なので、これらの手続きを合わせて行っていきます。

  8. 家具・備品デザイン

    家具やカーテン類、備品などのコーディネートと選定を予算に合わせて行います。宿に合わせた特注品を設える場合は、そのデザインも行います。これらの、施工業者に依頼しない費用も精査し、プロジェクト全体に掛かる費用をまとめます。

  9. 工事監理

    工事が設計図通りに行われているかを確認し、色や仕上げ、細かな納まりなどを現場で確認した上で、決定していきます。また、改修の場合、解体してみないと分からないこともあるため、場合によっては、設計内容の変更が必要となります。その際は、宿主と方針の相談を行い、施工者も含めた三者で協議の上、進めていきます。工事がスムーズに進むよう、1~2週間に1回程度、現場確認と打合せに伺います。

  10. 検査と竣工引渡し

    施工者による社内検査、当事務所による事務所検査、そして宿主による施主検査を行います。汚れ、傷、不具合などの是正を施工業者に指示し、是正されたことを確認した上で、竣工引渡しとなります。確認申請を行った場合は、確認検査機関による建築基準法に基づく完了検査も受けます。

  11. アフターケア

    引渡し後も、不具合などに気付かれましたら、施工者との調整を致しますので、ご相談ください。
    また、竣工の概ね1年後に、1年点検を行い、宿主が気付いていない不具合などが発生していないかをプロの目で確認し、対応します。

※ 以上は代表的な旅館再生業務の流れになります。プロジェクトによっては、異なる場合がありますので、ご相談下さい。

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